【剣盾s25/最終69位】霧隠れゼクロムカグヤ
【並び】
【結果】
最終69位(レート2017)
77勝33敗(勝率70.0%)
【構築経緯】
今季は自身の過去の結果から自分の得意な『積み展開』に寄せた構築作りをすることからスタート。
竜の舞を積んだ命の珠ゼクロムを受けられる構築が少ないと感じたため、ゼクロム+相性のよいテッカグヤの並びを軸に決めた。
裏からゼクロムを展開する上で障害となるのが、初手ダイジェットからの展開と高速伝説による制圧であったため、それらを止めるor一度引かせる為の展開役として後攻の尻尾レヒレと襷ドラパルトを採用した。この2体は相手の初ターンの交代と突っ張り両方に強い選択肢を持ちやすく選出に組み込みやすいポケモンであった。
上記の4体を基本の選出とした上で、相手の選出への圧力があるポケモンを採用しつつ構築のプレイングの幅を広げたかったため、ゼクロムの上を取れるスカーフ持ち(相手のメタモン意識)としてガラルヒヒダルマ、ステロを撒ける展開のサポート役としてラグラージを採用した。
襷ドラパルトとラグラージのアイデアはめろさんがFrontierで使用されていた構築を参考にさせて頂きました。(構築の掲載許可頂きありがとうございます。)
Frontier、優勝しました!
— 🍶はるめろ🥀 (@Claris_bradbury) December 11, 2021
楽しい時間をありがとうございました
使ってた構築はこれです、メタモンでザシアン受けを誘ってみが舞ゼクロムを通すというコンセプトで組みました pic.twitter.com/GnRGgkbXbY
【コンセプト】
珠ゼクロムを通す
【個体紹介】
カプ・レヒレ@後攻の尻尾
性格:穏やか
特性:ミストメイカー
技構成:ムーンフォース/自然の怒り/挑発/トリック
実数値/努力値:177(252) - × - 153(140) - 115 - 181(116) - 105
展開役①
伝説ポケモンを含む殆どのポケモンに対して、行動補償を持てるのが優秀であった。特に初手のイベルタルに対して引きか尻尾トリックの押し付けをできる点が偉い。(初手挑発はほぼされない)
ゼクロムカグヤの並びとの相性補完に優れていて、誘うナットレイに対して挑発+怒りで宿り木によるHP管理を許さずに削りを入れられるのが良かった。
このポケモンのミストメイカーは一見ゼクロムの龍技を半減させるのでアンチシナジーに思えるが、
①ディアルガやムゲンダイナ、ゼクロムをコピーしたメタモンの龍技をゼクロムが無理やり受けることができる
②ドヒドイデやラッキー、ホウオウなどの状態異常技をケアしつつゼクロムが龍の舞を積むタイミングを作れる
③ミストフィールド+地面タイプで相手のゼクロム(メタモン)に対しての受けが成立する
といったメリットも存在する。
カプ・レヒレの場持ちがよく、ゼクロムが殴り始めるタイミングではミストフィールドが無くなることが多かったこと、最も相手にすることの多い地面タイプが浮いている霊獣ランドロスであったことから、ミストメイカー持ち=ゼクロムと相性が悪いということはなかったと思う。難点を挙げるとすれば、死に出しをした際のミストフィールドのターン管理が難しかったところだと思う。
一般にゼクロムと補完の取れる水・妖タイプとしてはアシレーヌが一般的であるが、このポケモンも十分検討され得るポケモンであると思う。
調整は雪原環境で使用していたものの流用だが、特に困ることがなかったのでそのまま使っていた。構築上サンダーをそこまで強く誘わないので防御に厚く振る調整でも良かったかもしれない。
ドラパルト@気合の襷
展開役②
主にカプ・レヒレを出せないザシアン軸に投げる展開役として採用。高い素早さから、鬼火・光壁の展開と最低限の火力からの削りを両立が出来るのが優秀。カプ・レヒレと対の展開役としても補完がいい。特性すりぬけのおかげで、テッカグヤやラグラージの苦手な身代わり持ちにもケアを利かせられる点も噛み合っていた。
相手のカプ・レヒレやヒヒダルマ等のポケモンを見ると選出しにくいと感じたことからザシアン軸以外への選出率は控えめであった。
ゼクロム@命の珠
性格:陽気
特性:テラボルテージ
技構成:雷撃/逆鱗/ボディプレス/龍の舞
実数値/努力値:175 - 202(252) - 140 - × - 121(4) - 156(252)
本構築の伝説枠兼エース。
被選出率の高いナットレイへの崩しをこのポケモン単体でも行えるよう、命の珠+ボディプレス(ダイナックルの媒体)で採用。全ての打点に無効タイプが存在するため、初手ダイマなどの運用は極力せずに裏から通していくことを意識した。
ドラゴンクロー、スケイルショットのような行動を固定されない龍技が欲しい場面もあったが、ダイドラグーンで乱数がズレる仮想敵が一定数居たため龍技は逆鱗を採用。今期多かった襷メタモンに対しても、龍技で固定されるタイミングを作れる点は便利であった。
メタモンの被選出がほぼ100%であったので、選出段階でメタモンを見た際は龍技の一貫を切る選出をして龍の舞を安易に積まないように心掛ける。(それでもややツラめ)
テッカグヤ@食べ残し
性格:腕白
特性:ビーストブースト
技構成:ヘビーボンバー/宿り木の種/身代わり/守る
実数値/努力値:204(252) - 121 - 170(252) - × - 121 - 82(4)
ゼクロムの苦手な地面タイプおよびドラパルトのようなポケモンに対する受け駒、兼身代わり+守るによる詰め筋の駒。役割対象とするポケモンがほぼ物理アタッカーであるため、配分はHBに振り切りとした。
ワンウェポンとしては高火力かつダイスチルによるB上昇が望めるヘビーボンバーを採用。
炎技が無いことでナットレイに鉄壁を積む隙を見せる構成になるため、当初は火炎放射を採用していたが、相手視点で技が割れてないテッカグヤに悠長な行動はできないだろうと考え、最終的に炎技は非採用とした。
HBアッキカバへの役割や特定の伝説ポケモンへの威力を考えて、ヘビーボンバー→ラスターカノンへの変更も考えたが、終盤に一定数居たゼルネアスにワンチャンスすら残せなくなるためヘビーボンバーを使用し続けた。
ヒヒダルマ@拘りスカーフ
性格:陽気
特性:五里霧中
実数値/努力値:181(4) - 167(52) - 76(4) - × - 103(220) - 158(228)
HD - C236黒バドのアストラルビットを15/16で耐え(臆病なら確定耐え)
S - 最速霊獣ランドロス抜き
A - 無振りムゲンダイナを氷柱で14/16で落とせる
相手の選出に圧力を掛ける駒、かつコピーされたゼクロムの上を取りつつ弱点を突けるスカーフ持ちポケモンとして採用。ゼクロムが対面有利な水タイプのポケモンを呼んでくれる。
選出率は控えめであったので重めなスカーフ持ち黒バド・ムゲンダイナを意識したDS振りとした。火力不足感は否めないが、黒バド軸に対してイージーウィンを多く拾えた。
ラグラージ@オボンのみ
性格:呑気
特性:激流
実数値/努力値:207(252) - 130 - 147(188) - × - 119(68) - 58
※S個体値0
ステロを撒ける地面タイプかつ対面操作ができる展開の補助として採用。
ゼクロム同様ミストフィールドとのアンチシナジーを生むポケモンに思えるが、ミストフィールド下で電気+龍の一貫を切る動きができる。
ステロを撒いてゼクロムで全抜きを狙えそうな構築や、サンダー・ジバコイル等のボルチェンを絡めたサイクル気味の構築に選出していた。
【選出】
ザシアン軸
+
+ (
or
)
有利。テッカグヤがダイスチルを積むことが強力な詰め筋になることに終盤気付いたため、テッカグヤが刺さっているならば積極的に選出し、ダイマックスも柔軟に使い分けていた。
ラグラージは不意のラム持ちや4倍弱点のケアが難しいため、選出は慎重に行った。ウーラオスのようなケアしたい襷持ちが見えたなら選出。
+
+
微有利。初手からゼクロムを投げることもあった。相手の裏のポケモンが比較的ゼクロムに厚く、カイオーガとも同速になることが多いため、必ずしも有利なマッチではなかった。
+
+
微有利。初手のイベルタルのダイマを流しつついかにゼクロムを通せるかの勝負となる。
黒バドレックス軸
( or
)+
+
五分。環境的にスカーフ持ちの黒バドが多く、ヒヒダルマの型を考慮されなかったので初手で有利を取れることが多かった。
日ネクロズマ軸
+
+ (
or
or
)
有利。サイクルで相手を疲弊させてゼクロムを通すか、ゼクロムで数的有利を奪いつつテッカグヤでTODをする。サンダー絡みに対してステロが欲しいため、@1は必然的にラグラージになることが多かった。
ゼルネアス軸
+
+@1
不利。テッカグヤで無理やりゼルネアスを凌ぎつつゼクロムで先に展開することができれば可能性がある。マッチした瞬間に毎度負けを確信していたが、3割程度は勝利できた。
ホウオウ軸
+
+
有利。ミストフィールドのおかげで聖なる炎に対して無理やりゼクロムを投げる動きが可能になるのが良かった。
+
+
微不利。ミストフィールド+ダイナックルのおかげで本来不利なディアルガとゼクロムで殴り合いができる。ディアルガにゼクロムのダイマを合わせるか、テッカグヤでディアルガのダイマを枯らす動きが必要。
基本的にはゼクロムかテッカグヤのどちらかを通せると感じていたため、この2体に選出を頼りきっていた。
【重いポケモン】
HBアッキカバルドン
そもそも怠ける持ちカバルドンがキツい。ゼクロム+カグヤのどちらともがこのポケモンを流せない為、初手要員を切ってしまうとこのポケモンで詰む。
選出やプレイングが制限されることがツラい。ゼクロム+カグヤで龍技、電気技で拘った場合に一貫はさせないが、打ち分けが可能な襷メタモンが面倒だと感じた。
ゼルネアス
あまり数はいないと感じて対策を切っていたが失敗だった。プレイングで誤魔化しきれるポケモンでもない。
【最後に】
選出の欄でも述べたがこの構築はゼクロム+カグヤの選出に頼りきりであったため、技外しやゼクロムの技透かしの択など、普通の構築と比べて確率に試合を預けることが多くなってしまったのが良くなかったです。技外しは割り切ると決めていたが、最終日になってそれができず潜れなくなったのはメンタル弱者過ぎる。
ただ今期は使用したことがない中堅どころの伝説をいくつか触っていたため、比較的楽しく潜ることができました。今年は楽しみつつ今までの結果を更新すること目標に頑張ります。1月は潜る時間あるか微妙かつ最終日平日なので気が向いたらやります。
また構築の掲載許可頂いためろさんありがとうございました。オフでお会いしためろさんは美少女JKでびっくりしましたが、中身まで天使のようでした。あとリーグカードが凄く素敵。真似したくなります。
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